Homesteadのインストール
Homestaedは、仮想マシン上にLaravelの開発環境を簡単に構築するためのインストールできるツールです。
Laravelの開発環境にはOS、Webサーバー、データベース、PHPなど様々なプログラムをインストールする必要がありますが、Homesteadを実行することでこれらが一発で実行できます。
具体的には、次のプログラム群がインストールされます。 Ubuntu 16.04 Git PHP 7.1 Nginx MySQL MariaDB Sqlite3 Postgres Composer Node (With Yarn, Bower, Grunt, and Gulp) Redis Memcached Beanstalkd 勘違いしやすいのですが、Homesteadは、あくまで開発環境を構築するもので、Laravel (フレームワーク)自体のファイルは含まれません。Laravelのファイルは、別途、Composer というツールを利用してダウンロードします。
早速、Homesteadをダウンロードしてインストールしてみましょう。
Homestead Vagrant Boxをダウンロード
まずはターミナルで下記コマンドを実行してHomesteadのVagrant Boxをダウンロードしましょう。 vagrant box add laravel/homestead コマンドを事項すると「Enter your choice」と聞かれますので、virtualboxを選んでください。 これで、ダウンロードが開始されます。
Homesteadをダウンロード
任意のディレクトリを作成して、Homesteadの構成ファイルをダウンロードします。
あとあとの作業効率のことを考えると、ディレクトリの作成場所は、ユーザーディレクトリ(/Users/ユーザー名)の直下などターミナルからアクセスしやすいディレクトリがよいかと思います。
以下では、ユーザーディレクトリ以下にappというディレクトリを作成した例としてご説明します。
ステップごとに記載されたコマンドを実行して進めてください。
❶homesteadディレクトリを作成 mkdir ~/app
❷ディレクトリに移動 cd ~/app
❸Homesteadファイルをダウンロード git clone https://github.com/laravel/homestead.git Homestead ※gitコマンドをはじめて使う方は、あらかじめXcode をインストールする必要があります。 上記コマンドを実行すると「ユーザー名/app/Homestead」というディレクトリが自動で作成され、その中に必要なファイルがダウンロードされます。
Homesteadの初期化
次は、Homesteadの初期化を行います。 まずは先ほど作成したhomesteadディレクトリへの移動から。
❶Homesteadディレクトリに移動 cd ~/app/homestead
❷homesteadの初期化を実行 bash init.sh コマンド実行が完了すると、Homestead initialized! と表示されHomestead.yaml が作成されます。
.yamlという拡張子がついていますが、YAMLファイルは、設定ファイルとしてよく使われます。
「YAML Ain't a Markup Language」の略で、 「YAMLはマークアップ言語じゃないよ」=「設定用ファイルですよ」 という意味が込められています。
Homestead 設定ファイルの編集
Homesteadの設定ファイルでは、共有ファイルの設定が行えます。
ここで言う共有ファイル設定というのは、ホストOSとゲストOSでファイル共有するための設定です。これを行うことで、ホストOSで編集作業を行いゲストOSにも反映させることができるようになります。
つまり、実際の開発の段になったとき、イチイチ仮想環境にログインして作業しなくても、ローカル(ホストOS上)のファイルを編集すればよいという環境を作るための設定です。
※共有フォルダ機能については、VirtualBoxとは?の「VirtualBoxの共有フォルダ機能」の箇所を参照してください。 共有フォルダの設定 ❶Homestead.yamlを開く vim Homestead.yaml Homestead.yamlを開くと以下のような内容が表示されます。
-- ip: "192.168.10.10"
memory: 2048
cpus: 1
provider: virtualbox
authorize: ~/.ssh/id_rsa.pub
keys:
- ~/.ssh/id_rsa
folders:
- map: ~/app
to: /home/vagrant/Code
sites:
- map: homestead.app
to: /home/vagrant/Code/Laravel/public
databases:
- homestead
blackfire:
- id: foo
token: bar
client-id: foo
client-token: bar
ports:
- send: 50000
to: 5000
- send: 7777
to: 777
protocol: udp
❷ 「i」 を入力してEnterを押すと編集モードに切り替える 今回、ここで変更するのはfoldersの項目以下にあるmapの箇所(ホストOS上の共有フォルダ)のみです。
※map:でホストOSのディレクトリ、to:でゲストOSのディレクトリを指定します。
あとあとアクセスしやすいディレクトリがよいため、下記のように~/appという指定に変更します。
※appのディレクトリは任意のものでも構いません。
folders:
- map: ~/app
to: /home/vagrant/Code
編集が終わったら、
❸ esc を押して INSERT モードを解除。 ❹ :wq を押して enter を押して上書き保存。
Homestead.yamlの内容を編集したら、プロビジョニング(設定変更の更新)も必要です。
以下のコマンドでプロビジョニングを実行しましょう。
vagrant reload --provision
Homestead設定ファイルの変更作業は以上。
下図の赤丸部分の作業が完了しました。
今日はここまで。次は、いよいよComposerを使ったLaravelのインストールです。